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ひっつきむし(独断と偏見による)

いろいろ好きでゴメンナサイ

ぱっちについて

まずはハブレン5日間おつかれさまでした。素晴らしいものをありがとうございました。

今回は劇団Patchにとってひとつの節目。記念すべき10度目の本公演であり、Vol.2以来という劇団員のみでの公演であり、総合演出として作・演出をつとめてきた末満さんの手を離れるタイミングともなるそうです。

個人的な話をさせてもらうと、私とPatchの出会いはVol.6の「SPECTER」でした。遡ってその前年の夏、LILIUMの紹介を読んだのがだいたいの始まりで、DVDが発売されるまでの間にDステ版のTRUMPを観てみたりした結果ドップリ。それまでは3次元にはほとんど興味がなかったんですが、そんなこんなでTRUMPシリーズの更なる続編として発表されたSPECTERのチケットを買いました。

だから私にとって劇団Patchは最初、「末満さんのお芝居をやってくれるところ」でした。今回も当然末満さんの作品としてすごく楽しみだったし、次からはそれがなくなることを寂しくは思います。でも、末満さんが主宰とかそういうわけではないので、いつか来るべき時が来たという感じなんでしょうね。何かと具合が悪そうで心配だったので、そういう意味では仕事量を減らすということに安心してもいます。ほんとにお身体は大事にしてほしい…。

閑話休題。最初は劇団Patchって何じゃそりゃだった私もだんだんとメンバーを覚え、Twitterをフォローし、末満さんが関わっていなくてもチェックするようになり、一応イベントだとかにも行くようにはなりました。本当にファンと名乗るのもおこがましいような、微々たる貢献しかしていない、なんならそこまで熱中しているわけでもないような単なるいち観客ですが、私なりにPatchを好きです。そしてこれからも好きでいるでしょう。

何が言いたいって末満さんがいなくても私はこれからも劇団Patchを観に行きますよ、それぐらい好きになりましたよってだけなんですが、こう振り返ってみるともう2年か。けっこう長い。

今後誰かが総合演出というポストにおさまるのかそうでもないのかとかはよくわかりませんが、またいつか末満さんがPatchの公演に作・演出として参加したりとか、そうでなくても末満さんのお芝居にメンバーが出ることがあれば嬉しいなあ。

そしてもちろん、今後のPatchを心から楽しみにしています。末満さんの手を離れるのは残念ではありますが、また違う方の演出する劇団Patchはどんなお芝居をどんな風にやるのかと思うとワクワクして。早く次の公演のことが知りたいです。

 

本当はハブレンの感想の出だしだったはずなんですが、書いてたらポエムが長くなりすぎたので切り離します。ハブレンについてはまた後日。ありがとうございました。

映画「夜は短し歩けよ乙女」を観ました

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
 

特典を絶対にゲットしたかったので公開初日に特攻してきました。書簡形式の掌編後日談(1週目は先輩から乙女へ、2週目は乙女から先輩へ)で、色々な意味でニヤリとできるので気になる方はぜひ劇場へ。まあ正直言って週替わり特典も話題の芸能人起用もアレルギーなんですが、出来が素晴らしいので何も言えないんですよね。ちょっと悔しい。以下若干ネタバレかもなので気になる人は注意してください。

正直「先輩」役が星野源に決まったときは少なからず気落ちしましたし、批判の意見も見られましたが、「芸能人を起用したら台無しになる」というのは今作については全くの杞憂と言ってよいでしょう。声優としての不慣れさや拙さみたいなものは当たり前と言うべきか感じられるのですが、棒読みとかではないですし、むしろそういった部分が不器用で意固地で空回りな「先輩」らしくもあって、とても「星野源演じる『先輩』」でした。

一番怖かったのは浅沼晋太郎の「私」に寄せた結果なんか微妙になってるパターンだったんですけど(PVの時点で大丈夫そうだったけど)、そもそも淡々としたところのあった四畳半とは全体のテンションがかなり違いますし、アフレコでも「全くの別人だから違っていい」「感情を出して」と指示されたとのこと。ロバート秋山も全然気にならなかったっていうか歌うまいの知らなくてビビった。エエ声でよかったです。芸人さんは声優仕事でもさほど浮かない人が多い印象。

原作に小津の謎という縦軸の要素を加えた「四畳半神話大系」もそうでしたが、本編の方は大幅なアレンジで新しい物語として作り変え、ある種別物でありながらちゃんと「夜は短し歩けよ乙女」でもあるという感じ。湯浅・上田コンビは本当に素晴らしいですね。四畳半神話大系と絡ませているのもファン的には面白い、というか小津。小津なのにちっちゃくてカワイイ。吉野さんの長台詞は必聴です。あと城ヶ崎先輩(役の人)がちゃっかりCV諏訪部だったり。吉野・諏訪部両氏は森見アニメ皆勤ですね。ところどころ関連ワードが画面に仕込まれているのもニヤリとできるポイントでした。

最もアレンジされていたのは「秋」パート、原作3章の学園祭の部分ですね。ここはかなり展開が異なっていたりするので、原作のモチーフを期待してるとちょっとがっかりな部分もあるかも。ですが、アレンジ後のお話も面白かったですし、「偏屈王」の劇中劇を再現するにあたってのミュージカルという手法も楽しめました。なにせ新妻聖子さんを起用するガチっぷり。言うまでもなく素晴らしい歌声でした。紀子さん、原作とはイメージや役割が違いますが美人さんでかわいらしくて好きです。乙女も花澤さんボイスがぴったりでめちゃめちゃかわいい。緋鯉を背負う姿が超キュート。

キャラクターで言うと扱いが大きく変わっていたのは学園祭事務局長でしょうか。原作では事務局長自身の心情とか人物像はほとんど描かれないのですが、映画ではかなりキャラクターとして膨らませてきた感があります。下手しい一番美人なキャラデザといいCVといいあざとさが否めませんが、こうね、ちょっと好きになってしまうよね…。いかにも怜悧って感じでめちゃくちゃ美しいんだもん。元々「妖艶」とまで言われてるような公式イケメンキャラではありますけど、まつげバッチバチで横顔がほんとに美しい。あと原作では軽く触れるに終わった要素がガッツリ映像化されているのが面白かったです。歌まであるので神谷ファンは絶対に観て(強要)

どのキャラクターも、そして物語そのものも、原作を一度飲み込んでから独自に解釈し、表現し直しているのが映画「夜は短し歩けよ乙女」(アニメ四畳半神話大系も)。それが巧く面白く、よく考えられていることや原作愛を感じさせるから、新鮮でありながら「夜は短し~」として受け入れられるんですよね。有頂天家族が原作再現アニメの極みなら、夜は短し・四畳半は究極によくできた二次創作感すらある。なんなら原作より原案という言葉の方がしっくり来るかも…というのは言いすぎでしょうか。

原作よりも物語を最初から最後まで貫く要素がわかりやすいというか、伏線を張る・回収する要素が付け加えられているのですが、そこがまた気持ちよかったです。伏線がちゃんとしてる・ちょっとしたことがあとから活きてくる映画って観てて快感ですよね。ナカメ作戦と「奇遇ですね」のやり取りなんて本当にグッときました。

終盤の盛り上がり、怒涛のファンタジーぶりから演出がリアル寄りになるのもたまらない。どちらかと言うと映画版では原作で本当に不思議な事が起きていたっぽいようなシーンでも精神世界とか夢とかメタファーだと解釈している感じに思うのですが、こっちまで夢から醒めたような感覚でした。朝の光の眩しさとか静けさが本当にそこにあるような、そんな中でじっくりと描かれる二人のやり取りが大好き。あとガラスで身だしなみをチェックする乙女のひとこまとか。思い出してたら早く2回目観たくなってきました。アジカンの主題歌も余韻に浸れてよかったな~。

森見作品は初見、アニメもほぼ観ないという友だちと一緒に観たのですが、彼女にもたいへん評判が良かったので、どんな人にもオススメできる映画かと。デートムービーなんかにもいいんじゃないかな(喪女のコメントです)。パンフなどを見るに話題の芸能人だから星野さんにオファーがいったわけではないみたいですけど、こういう出来のよいものなら普段つながらないような界隈をつなげてくれるものとしてよいなと思います。まあ星野さんってみくにゃんPだったり諸々あるらしいですけどそういう話ではなく。私もTRUMPから流れ流れてこうして感想書いているわけですし。

そういえば今年やるはずだった有頂天の舞台がダブルブッキングがどうちゃらとかでなくなったらしいけど2期楽しみですね(白目)。とりあえずは原作を読み返して2週目を待ちます、早く乙女の手紙が読みたい。