ひっつきむし(独断と偏見による)

だいたいゲームの感想です

「NieR:Automata Ver1.1a」第3話の感想

コロナの影響による第4話以降の延期が発表されましたね。残念な気持ちはありますが、それまで1~3話をしゃぶりながら暮らしたいと思います。無事再開して完走できますように応援しております。

さて第3話は、原作の大まかなあらすじはなぞりながらも細部はほとんど異なる展開で、ファンとしてはワクワクしっぱなしでした。原作とは違うことをやりながらもしっかり原作の素材を活かす手腕が毎回たまらないですね。

それと改めてアニメ独自の要素だなと思ったのはサブキャラ同士の掛け合い。原作では操作キャラクターと誰か(一人)の会話が大半を占めていて、イベントも基本短めなのでサブキャラ同士が話すシーンってほとんどなかったよなあと今回司令官やジャッカスがいっぱい話しているのを見て思いました。

原作がそういうふうになっているのはテンポ重視のためで、それはそれでいいものなんですが。違った魅力ですね。

アニメはいろいろいな意味で新解釈、新演出と呼びたくなるような出来栄えだなあと思っています。原作を大枠ではしっかりとなぞりつつ、しかし新鮮味も強い塩梅が古典作品の映画や舞台みたいだなあと。

 

追記から箇条書き感想です。

 

アバン

・ぞろぞろてくてく移動する隊列の中にヨルハがいるの、すごく新鮮かも。ゲームでは一人か二人でビュンビュン移動するところしか見たことないですし。

 

・休憩中も前衛に立つデボポポ。自らそう志願することでしかここにいられないということ。台詞はやっぱり後半に入るまでなしでしょうか?

あからさまに気まずい雰囲気からは、レジスタンス勢も思うところがないわけではないのかなという感じがしますね。難しい話だ。

 

・前回に引き続き一切空気を読まない9Sで笑ってしまった。集団行動苦手か? 苦手でしょうね……。いつだってゴーイングマイウェイ(そして死)の男よ。門前のカットでも一人だけ離れてウロウロしててニコニコしちゃいますね。

 

・ちゃんと門とか建てて警備されているレジスタンスキャンプでゲラってしまった。ちゃんと警備してないから襲われるんだって言いたいんですか!?(そう?)

巨大機械生命体のパーツのはちょっと意味深な感じというか今後の布石っぽい感じですがなんでしょう? 原作にないからわからん。原作にない門。

 

Aパート

レジスタンスキャンプの立地が原作と違う。違うというか、原作のキャンプの手前にある川の部分まで広げて設定されているようですね。人数や生活の要素を描く都合、原作のままだと狭いのかな?

 

・ファンフェスの告知などで喋ってくれていた24D。音楽劇ヨルハでリリィを演じた黒木美紗子さんが演じておられます。こういうキャスティングって嬉しいですね。

24Dってウェポンストーリーだとあのオチなので、こうしてちゃんと誰かが聞いていてくれたんだなということにしんみりしてしまいます。

 

・敬称はいらない、に死んだ9Sと同じ返答をする9Sと思うところある2B。9Sのかわいいところって記憶の引き継ぎとかないから何回でも同じ言動を繰り返しちゃうところですよね。悪夢っぽくてかわいい。

 

・武器屋さんと道具屋さんのCV、稲田さんと咲野さんって妙に豪華だ。道具屋さんが杖をついているのが芸コマですね。知らん人にグイグイこられるとわりと黙る9S、なんか意外かも。

 

・置いてある武器はカイネの剣っぽいやつ(ディティールがなんか違う)、不浄なる斧、古の覇王、鉄塊。カイネの剣っぽいやつ、なんだその穴は。

古の覇王が存在感ありすぎてウケる。ここの店売りという意味では合ってるんですけど、世界観からは正直浮いてますね。ファンタジー出身だからね。

 

・鞄の中身はひみつです。このカット、PVでも出ていてすごく気になってたんですけどこんなシーンだったんですね。そんなセクシーな顔する場面か!? オタクを無駄に沸かせるな(サンキュー)。

しかし公式非公式でわりと話題になる鞄の中身ですが、外伝含めて作品中で言及されたことって全くないんですよね。もしかしてアニメで明らかにしてくれるんでしょうか?

 

レジスタンスリーダーのリリィさん。原作ではアネモネに話しかけると安ラカナ眠リに歌が入るので、ここでしっかり流しておいてくれるのが嬉しいですね。

 

・めちゃくちゃ喋るしレジスタンスキャンプにいるジャッカス、新鮮だ。エキセントリックお姉さん。元気。「アンドロイドに定義されていない危険な欲求」、そう言われるとなんか深掘りできそうに感じてきますね。

 

・司令官もめっちゃ喋る~。司令官、言うて原作では出番がそんなに多くないので、アニメではちょいちょい出てきてくれるっぽくて嬉しいですね。

レジスタンスなんかいちいち助けてらんないしなんなら囮に使っちゃえとか言って普通にドン引かれてるの、味。中間管理職はつらいのです。舞台ヨルハはよいものです。

 

・原作3Dマップ。危険な機械生命体の調査に難色を示すリリィ、慎重派というか怯えてるっぽい感じもあるのかな。鷹揚でわりとあっけらかんとしていたアネモネとは違うリーダー像ですよね。

 

・「2B、砂漠ってなんかワクワクしますね!」「別にしない」、かわいい。アニメってモブキャラとかいろいろな人との会話が発生するので、9Sが2Bにだけ態度が違うのがよりあからさまで笑ってしまいます。かわいいね。

 

・ジュークボックスを演出に活かすアイデアはニヤニヤしてしまいますね。音楽を通じて思いを馳せる。原作でのA2とアネモネの再会シーンってわりとあっさりめですが、アニメでは盛りそうな気がしてきました。

 

・心配してくれる6Oちゃんかわいい。21Oは態度も硬いし子供扱いしてきて……という愚痴に「それは9Sの態度に問題があるだけなんじゃ……」と返すの、辛辣すぎて笑ってしまった。そこは2Bちゃんでもそう思うんだ。

しかし21Oも9Sのことをとても大切に思っているわけで、1ミリもそんな気持ちが伝わってないのは相変わらず不憫であります。それもそれで態度の問題なのかもしれませんが。

 

・トラック移動で荷台に座っている2Bと立って前を見ている9S、わかる……。9Sくんって電車とか船でもとにかく外の景色を見たがるタイプですよね。後ろに倒れるカットはPVで見てなんだろうと思ってたんですがこういうことだったのか。

フィールド移動の描写は、イノシシと鹿はともかく走り移動は基本見せない方針っぽいですね。やっぱりアニメであれやっちゃうとシュールなんだろうな。

 

・置いてかれるポッド。レジスタンスキャンプのくだりでもありましたが、キャラ同士の発言を普通にかぶせてくるの、好きなアニメだなあ。それを避けてテンポが最悪になるアニメってめちゃくちゃあるし、人間の会話ってかぶるものなので。

 

・ポッドなでなで、アニメにも入れてもらえてニコニコしちゃいました。労られているね。9Sが153をあぐらで抱っこしているのもかわいい。

原作ってわりとふたりがポッドと平和に仲良くするシーンがなかったりするので(印象に残るシーンって「ポッド153に命令!」だったりするのである)、アニメでここが盛ってもらえるのは助かります。

 

・「魂のない機械がアンドロイドの真似をしているだけですよ」、ガチでどうでもよさそうなトーンで好きです。原作Aルートのこのあたりではこういう発言の真偽はまだ不明ですが、アニメでは前回あれだけ機械生命体の心を見せつけてくれているので、9Sのこうした発言の的外れぶりが明らかでかわいいですね。

アンドロイドも機械生命体も人間を模倣しているに過ぎないし、その一方で魂や心を持つ存在であり、またヨルハは出自においても……という点もあり、根本的には二者に何らの違いもないのです。かわいいですね!

リリィが言葉を話す機械生命体に対して「やりづらい」と発言しているのもらしさを感じて好きです。

 

Bパート

・アニメの9S、剣を上段に構えるのが印象的ですよね。原作ではムービー以外武器はずっと空中だから手に持っているだけでちょっと面白く感じます。ハッキングで手袋が光る(?)のは1.3a二十一号っぽい。

 

・「助けてって言いながら攻撃してくるなんて……」は原作にある台詞ですが、演技のニュアンスが全然違って楽しいですね。捗る。

原作のA→Bルートで演出される9Sのギャップみたいなものってやっぱりあると思うんですけど、アニメだと一本化しているので9Sのかわいくないところが最初から吸えてかわいい。

 

・扉の16進数は「I promise love of the eternity.」。結婚式の文句、「永遠の愛を誓います」。泣く。

 

・衝撃すぎて夜中なのにデッカい声が出てしまいました。急! もちろん原作サブクエストで示唆されていることなので考えてみれば予想はできた気がするんですが、急! ここまでダイレクトにレプリカント要素が出てくるとか予想してないんですよ。

さすがに仮面の人以外の姿は描かれていませんが、王とフィーアは本当にガッツリ出てますね……。ドキドキしちゃった。

しかしこうした現場の映像あるいは記憶が残っているというのは巨大樹を経由してということでいいのでしょうか? そのへんって資料集とかでもチラッと触れる程度なので、アニメでどのあたりまで描くのか気になりますね。

 

・「レジスタンスにも希望が必要」。ちゃんと現状を推測し理解しているかっこいいジャッカス、いいですね。あのアーカイブを書いた人なのを感じる。

 

・マンモス団地よ! 「土地の不足による経済的理由」に対して「人間って変わってるなあ」という返事、若干よくわからない感じでいいですよね。人口が密集して土地が足りないという状況を想像できないんだろうな。ヨルハって本当にちょっとしかいないし、誰かと一緒なこと自体珍しいんだし。

 

・やる気がオーバーフローしたらマイナスになったりしませんか?

 

・髪が生えている? 機械生命体の残骸。PVにも一瞬映っていましたね。これ本当になんなんだろう? 知らんすぎる……。アダイヴのなり損ない的な? それとも今後また違う何かとして回収されるのでしょうか。

 

・敵性反応がないとはいえバリバリまだ稼働しているものを「機械生命体の墓場でしょうか」とか言い出す9Sくんよ。命を認めていないから動いてても止まってても同じ……ってコト!?

 

・即座にワイヤーを繰り出して助かるジャッカスの有能描写、いいぜ。ヤバい人だけど頭はキレるし有能なんだっていう描写を早めに積んどいてくれるの助かりますね。あのアーカイブもちゃんと何らかの形で描くんだろうな。

 

・機械生命体でできた柱、前段の「墓場」発言と相まってどこかカタコンベのようにも感じられますね。死と、その中から生まれる新たな生命。

 

・「こいつらに心なんてない」以下も原作とかなりニュアンスの違う演技で楽しい。原作だともっと目の前のできごとへの素直な戸惑いと、かつ自分の認識には迷いがない感じなんですよね。

逆にアニメの9Sくんはその自分の認識への迷いが生じるような出来事をハッキング空間で経験している、と言えるかも。

 

・生まれたてのアダムの内部骨格の描写、良~~!!!! ゲームだと経済的理由などでこういった描写はなかなか難しいと思われるので、アニメ化したからこその表現ですよね。助かる。

 

・原作からしてそうなんですけどアダムの肋骨からイヴが生まれたってそういう描写じゃなくない?

目つきや声の加工の有無、表情など、明らかにイヴの方が最初から自我が強そうに描かれていていいですね。アダムよりもイヴの方が自我が発達している設定、好きすぎるので……。

 

・危険を顧みず2Bを庇う9Sの描写が足されるの大助かりすぎる。ほんと9Sって……そういうやつなんですわ! 自分の命はめちゃくちゃ軽く見てるし2Bの命は世界より重いのである。

 

Cパート

・はいはいどうもー、9Sがなんか芸人みたいになってきた気がする。このもはやヤケな陽気さ、果たして後半でどうなってしまうんでしょうね……。今回もばっちり2B呼びになっています。

 

・9Sくんの鞄の中身なんてどんぐりに決まってるでしょ(Aパートへのレス)。まさかどんぐりが公式になるとはね……。悠木碧さんも喜んでいることでしょう。

 

・わざわざポッド役ふたりにフゴフゴ言わせたのか。

 

・「ああ……私たちは風だ」の時点で面白すぎたのに唐突なボウリングの意味がわからなすぎてダメだった。今回は一応Oエンド……なんですが、この程度の文章の改変と唐突な展開がありならもうなんでもありですね。今後が楽しみすぎるな。