ひっつきむし(独断と偏見による)

だいたいゲームの感想です

「ファイアーエムブレム風花雪月」プレイ日記⑮(金鹿④)

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風花プレイ日記ももう十五本目らしいです。こんなにひとつのことにブログ記事書いてるのは人生初めてかも。読んでくれているみんなたちもありがとうございます。スローペースですが最後までがんばりたい。

今回は金鹿二部、翠風の章に突入です。

 星辰の節(EP13)

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クロードとの再会。ひげなんか生やしちゃって五年の歳月を感じさせる姿ですが、のっけから元気にノリツッコミかましてくれる変わらなさがありがたい。待っててくれてありがとうですね。「我々に人徳がないから」の選択肢は笑った。金鹿、クロードが漫才してくれるからって先生も積極的にボケてませんか?

学級の元生徒や騎士団とも合流して打倒帝国を掲げることに。金鹿のみんなも五年経って大人っぽくなってますね。マリアンヌの激変っぷりが何回見てもすごい。たぶん顔つき自体はそこまで変わっていないと思うのですが、雰囲気とか装いが明るくなってすごく健康的な印象になってますよね。五年後のほうが好きなのはローレンツとかかなー。ロン毛似合ってますよね。

あとは名簿の所見欄、ヒルダちゃんで草を生やしフェルディナントなどでなるほどな~と思ったりしました。ヒルダ、ベルナデッタ、リンハルトあたりのなんやねんこいつら感、好き。帝国勢はわりと情報量があるのに対して王国勢(少なくとも私がスカウトした三人)はサラッとしたものなのが帝国の立ち位置を感じさせて面白いですね。

守護の節(EP14)

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五年後名物支援大解禁の時間よ! まずレオニー/ローレンツBから。やっぱり溢れ出るローレンツくんの人の善さが好きですね。普通はそんな理由で薬を持ち歩かないので。言っていることが筋が通っているような言い訳めいているようなところもよいです。

貴族としての責務フィルターを通過できることだけがローレンツ的にしてもよいこと(あるいはしたいこと)だと思うのですが、けっこう融通がきくというか、融通をきかせるためにあれやこれや理屈をつけるんですよね。カワイイね(?)。

レオニーのほうもなんだかんだと言いつつも、だからといって感謝しなくてもよいということにはしないのがやっぱりいい子なんですよね。それに反発しているようでいて、ローレンツが貴族であることを重要視しているのはきっちり見ているし尊重している感じがするのいいですよね。それはそれとして貴族なんか嫌い、というところまで含めてよさです。

 

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クロード/ツィリルBも興味深いところでしたね。クロードはなんでもお見通し的なキャラクターだというか、実際自分の目で見たものについては推理や分析がうまく、なにか見誤るような人ではないのですが、そんな彼にもまったく知らない、目に入らないもの存在のことはわからない(わからなかった)。知らないもののことは救おうと思うことはできない。

単にそのことについては当たり前、仕方ないとも言えますが、クロードはそれでよしとはしないし、だから気付かせてくれたツィリルくんに感謝しているのですね。狭い視野のなかでわかった気になっていたことへの反省。

ツィリルくんに関しても、レア様トークを通してクロードへの好意を感じさせる描写が説得力があってよかったです。ツィリルくんはレア様大好きやからね。判断基準がすべてレア様であることの良し悪しは他でやっていることなので置いておいて、レア様みたいな人だな→いいやつじゃんとなるのはわかりやすいところです。かわいいね。

そのレア様なのですが、メインストーリー中だと狂気的であったり冷酷な部分が印象に残ってしまいがちでも、やっぱりいい人はいい人なんだよなと改めて。良心それ自体はちゃんとあって、信徒を救おうとか、困窮している人に手を差し伸べようとかをやるわけです。それは確かなことで、きっとツィリルくんの言うとおり、やらねばならないからではなくやりたいからやっていたことなのだと思います。ただその対象はすべての人ではないんだよね、という。

 

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クロードA。ついに明かされるクロードくんのひみつ!(知ってた) どういう生い立ちで何をしたいのか、はだいたい察せられるところでしたが、なるほどそういう想いがあるのですね。(母親ひとりを見てのことではあるけれども)フォドラへの偏見は正しくないと身をもって知っている彼が故郷でいかに悔しい思いをしたか、彼の故郷では偏見を受ける側であるフォドラですら無知な思い込みが蔓延していることにいかに失望したか、想像するに余りあるものがあります。

フォドラの外ではフォドラを見下し、フォドラの中では外の世界の者を化け物扱いするように、どこに行っても不理解や差別、偏見はある。それをどうにかするためには、世界をいっぺんにひっくり返してやらねばならない。既存の価値観やしくみを破壊したいという意味ではエーデルガルトにも通ずるところがあるでしょうか。メインストでなんかないかなあ。

そんな壮大すぎるほどの野望も先生となら叶えられるとか言われるとね、ちょっとドキドキしてしまいますよね。べつに見たい景色を見られる日まで……とか言わんくても、その先もずっとってことでもええんやで(?)。

 

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ローレンツ/マリアンヌAもとてもよかったです。まずローレンツのマリアンヌに対する姿勢がいいですよね。無理やり相手のすべてを開示させようとは思わないししないし、そのままの君が/そのままの君でいいとする、しかしマリアンヌが変わりたいならそれを手伝いたいとも思う。 何よりマリアンヌに笑顔でいてほしいと思う。

こういう人ってやっぱりマリアンヌにとってはぴったりハマるというか、一番理想的なタイプかもしれませんね。彼女が嫌がったりつらがるようなことはせず、全力で肯定してくれたり応援してくれたり、安心できる相手なのじゃないかな。

マリアンヌが人を遠ざけ、全方向に消極的な態度を取りつつも、変わりたいという気持ちも確かに持っていることはいろいろなところで描かれています。「そのままの君でいい」というのは、下手をすると変わることを否定してしまうようなことばでもあるのですが、ローレンツは変わることを応援してもくれるのでめちゃくちゃいい相手だなと。こういう人だったら好きになっちゃいますよね。

また、ローレンツが相手を変えようとしてどうこうしていたわけではなく、そのままのマリアンヌをいいと思って関わっていた結果として彼女が変わっていくのが好きでした。同じような話ではあるのですが。綺麗なお花だな~って水をやっていたらもっと綺麗になりました的な、そういうのが好き。

 

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月末。あながち同盟軍を名乗って戦うわけでもないのですね。へー。思えばパルミラ出身で、ひとつにこうした目的を持っているクロードの副官ポジションがヒルダなのって面白いですよね。いまさらですが。彼女のゴネリル家の人としての立場が話に絡んでくるのだとしたら楽しみです。

しかしどのルートでもランドルフ君はあっさり死んでしまいますね。そういうキャラなのはわかっているんだけれども、あーまた殺してしまったー、みたいな微妙なテンションになる。儚い。

死ぬと言えばディミトリが死んだと言われましたが、まあ生きてるんだろうな。帝国と同盟はどのルートでもあまり五年後開始時の立ち位置が変わりませんが、王国はルートによって変わってるんですね。直接的に王国/ディミトリがどうこうと言うよりレア様で分岐するっぽいですが。

クロード的にはそのレア様にちょっと複雑な気持ちがあるみたいですね。生死自体は聞きたいこともあるので生きていてほしいけど、大司教の立場からは少なくとも退いてほしいのかな。別に死ねとまでは思ってないでしょうけど、死んでいたらそれはそれで都合がいいと。ここで「死んでいてほしい?」で好感度上がるのがまた好きですね。

クロードは世の中を変えたいと願っているのだから、言わば旧世界の象徴であるレア様にそのまま居続けてほしいわけもないか。同じ変革を望む者としてエーデルガルトに触れてくれるのがよかったです。やっぱり共鳴するところはあるんですよね。でもエーデルガルトのやりかたには絶対に賛同できないと。

 

天馬の節(EP15)

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二部の外伝が始まってきましたが、マリアンヌの「抹消された英雄」はグッとくるお話でしたね。マップはかなりキツかったですが……。魔獣の密度高すぎるわよ。そもそも一緒に行ったはずなのにマリアンヌが孤立してるのどうなっとんねんと。これほんとにちょっと謎でしたね。なんでだったんだ。

マリアンヌが自らの持つ紋章のルーツであるモーリスと戦い、紋章に振り回される人生にひとつの決着をつけるお話だったわけですが、ゲーム的に、あるいは彼女たちが実際に戦闘して相手を倒すことと、心の中に抱える問題と正面から向き合って解決すること、そしてその結果モーリスが人の姿を取り戻したことでマリアンヌが自らの血を獣のものではなく人のものだと思えたこと、それらの重なり方が綺麗で好きでした。ゲームやっていてこういうことがあると嬉しいですね。

そして外伝でのこうした事実が明らかになったり、物理的に/はっきりと問題の一端を解決できたりといった点とは別に、支援Aでもマリアンヌの考え方、心の中の問題としてはひとつの終着を見せているのもよかったです。

仲間や先生に居場所をもらえたこと、その中にいる心地よさ、そういうあたたかいものを今の彼女はただ持っている以上にちゃんと受け容れられているのですよね。せっかく優しくしてもらったり好きになってもらったりしても、それを最初の頃のようにずっと拒絶していたのでは幸せになれるものもなれないですし。よかったよかった。

 

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支援はイグナーツ/ツィリルBがこういうの好きなんだよなあという話でよかったです。今の自分が価値を感じないものごとにも、違う心の状態になったり他の人であったりすれば素晴らしいものだと思えることがある。そういうのが好きなんですよね。

また、ツィリルくんは故郷パルミラよりもフォドラでレア様と生きることを大切にしたい、それ自体は好きにすればいいことなのですが、パルミラやそこで生きていたことの何もかもが価値のない、否定されてしかるべきものなのかと言えばそんなことはないというか(ツィリルくんの人生については詳しい描写がないのでなんとも言い切れない部分ではあるけれど)、そこまで断じてしまうともったいない、ちょっと悲しいと思います。

なので、ツィリルくんの中になかった風景の美しさ、そしてそれに目を向けることをイグナーツくんが教えてくれたことがよかったです。今のツィリルくんにはパルミラの景色も好きだと感じられるかもしれないこと、そしてそれは彼の心が穏やかになったからだということ、そういうのってなかなか自分では気づけないことでしょうから。

 

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フェルディナント/メルセデスAもよかったです。真の自由とは何か、みたいな話でしたね。真の自由、心の自由とは自ら掴み取るもの、あるいは掴み取ってこそ意味があるものであり、与えられるものではないといったところでしょうか。

フェルディナントがメーチェの知らないところで勝手にいろいろやってくれて、その結果として義父や紋章のしがらみから解放されたとしても、それは結局今までと同じように流されていることにしかならない。メーチェがこれをフェルディナントから学んだこととして言うのがよかったですね。似てないモノマネかわいい。

縁切れるなら切っといたほうがいいんじゃない? もったいなくない? とは思わなくもないですが、言わんとするところはとても好きですね。別に書類を処分してしまったわではないので、やっぱなしもできるでしょうけど(そういう話ではないです)。お断りしつつもフェルディナントの気持ちにはしっかり感謝し応えていて言うことなしでした。

 

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月末。アリルにてジュディットさんと合流ですね。アッシュくんとついでにローベ伯を倒しました(逆)。なんかアッシュくん殺したことないような気がする……と思ったら普通にそうだった。前回スカウトしてましたからね。帝国にスカウトしたときも思ったようなことなのですが、やっぱりそのあたりを見てもアッシュくん的には何よりもロナート様なのだなあという感じ。所属意識と言いますか。

さて、次節はミルディン大橋ですね。がんばっていきましょう。