ひっつきむし(独断と偏見による)

だいたいゲームの感想です

「ファイアーエムブレム風花雪月」プレイ日記⑬(金鹿②)

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金鹿二本目です。イグナーツくんの眼鏡、自分が外すだけでなく他人がかけるパターンあったんだ……のスクショ。そういえば眼鏡ってどのくらいの文明レベルなんだろうと思って調べたら十四世紀からあったらしいです。へー。

今回は翠雨の節〜飛竜の節です。支援がわりと筆が乗る内容で進捗的には全然進まないのですが、感想を書くとプレイの進捗が死に、進捗を優先すると感想が死ぬので、ゲームの感想記事って不思議だなって思います。プレイしながら思ったことが自動的に文章になり出力されるシステムが望まれる。

翠雨の節(EP5)

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支援から。シルヴァン/マリアンヌBとてもよかったですね。いい話だった。こういうのがシルヴァンのいいところだよな、としみじみしてしまいました。やっぱり他人のことをよく見ている人で、なんだかんだあっても優しいんですよね、というか優しいからなんだかんだあるのである。自分が苦しんだ経験を他人への手助けに変えられるのは強さと優しさのなせることだと思います。

シルヴァンがわりに珍しく自分のことを話している、のだけどもお互い抱えているものの表面を撫でるくらいの言及にとどまり、しかしお互いに確実に救いになっているやりとりなのがよいBだなと思いました。「紋章持ちには紋章持ちの苦労がある」程度ならわりと誰にでも当てはまることなのですが、あるあるトークってべつに詳細を開示しないでも感情を共有できるんですよね。事情を話したがらないどうしなので、そういう距離感のあたたかさがいいなと。

あとはやっぱり笑顔うんぬんのくだりがよかったですよね。シルヴァンは笑顔でいることで強くあろうとしている、それは軽薄に振る舞って人を寄せ付けないことにもつながっているのかもしれませんが、ここではもっと純粋で前向きな印象を受けました。まあ人を励ましているわけなので、そうでないとちょっと困ってしまうのですが。とまれ、そういう気丈でいたい気持ちが彼の中にあることが美しくて好きです。だからこその苦労もある人なのですが。

マリアンヌのことはまだよく知りませんが、その話が響くということは、彼女もまたできるなら強くなりたい人なのかなと思いました。そういう気持ちがもともとあったとしても、しかし彼女は問題や外界に向かい合うのが苦手でどうにもならないできたのかもしれない。なので、そのステップとしての笑顔を教えてもらったことは幸いなのではないでしょうか。少し時間はかかるかもしれないけど、それをシルヴァンが待つと言ってやれるのもよかったです。めっちゃよかったな。

 

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フェルディナント/マリアンヌBもよかったです。ここ連続で見たので、同じマリアンヌへの励ましでも人が違えば毛色が全然違うな~と面白く読めました。言ってることがわりと逆なんですよね。戦うか受け容れるか、みたいな。

フェルディナントの言う、生まれた意味は自分で作るものであり、それは誰にでも成し遂げられることである、という話が好きですね。こういう自由さ前向きさはやはり彼のいいところです。生まれや境遇そのものではなく、そのスタート地点からできることを彼は考えているのですね。貴族貴族が口癖の人ですが、ある意味一番身分に拘泥していない部類なのかもなと思いました。どんな生まれでもこういう考え方で生きられる(と彼自身が考える)なら満ち足りているのでしょうし。

マリアンヌはその逆で、フェルディナントが指摘した通りなので、真逆の人間どうしが絡む支援はやっぱおもしれ~の気持ちですね。そういうことは黒鷲でさんざん書いたのでいまさらですけども、自分にないものを相手から得るのは人と人との交流の醍醐味のひとつですし、風花はそれを描くのがうまいので見ていて楽しいです。

 

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ローレンツB、へ~と思ったんですが、そういう感じの結婚って親同士が決める政略結婚とかなんじゃないんだろうか。違うんだろうか。他キャラにおいては親同士の決める結婚って描かれているわけですし。

そうでなくとも家どうしがうんぬん、グロスタール家への寄与がうんぬんを掲げるなら一生懸命口説く(恋愛する、気持ちを通わせる)必要ってなくて、条件が噛み合う相手ならいいはずです。本当にローレンツが相手にふさわしさしか求めないならですが。なんだろう、先生に迷惑をかけたくないとか言うしローレンツくんまじめ?(まじめだよ)

 

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ヒルダ/フェルディナントBは好きなやつでした。ヒルダの聡いところは彼女の魅力ですね。教養があって頭が回るし、人のこともよく見ていて。ただ愛嬌やかわいさで許されているのではなく、相手にやってもらいつつ嫌な思いをさせない/いい思いをさせる立ち回りを考えてやっているから彼女は甘え上手なのだというのが好きです。

しかしそれを相手に基本気付かせないのがスマートな振る舞いであるわけで。いい人なのでたまに自分から説明してしまうけど。そんなヒルダに乗せられつつもネタに気付く賢さ、気付きつつも乗せられてあげる善良さがフェルディナントのよさですね。ヒルダがフェルディナントをいいなと思うのもわかります。これは恋が始まるやつやで(そうとも限りませんが)。

 

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クロード/レオニーBも面白かったです。クロードは明らかに女神への信心がないですし、それでいてセイロス教や神話に興味アリアリで、他の要素からしてもまあフォドラの人じゃないんだろうな(棒)という感じですが、そういう人だからこその独自の視点やフラットな態度があるのはよいキャラクターですね。信仰はないながら、宗教や信徒の存在を軽んじたりはしないところもグッド。シャミアさんやツィリルくんは宗教に興味がないし、ペトラやドゥドゥーでもべつにセイロス教の話にはならないですし、こういうのがほしかった感はありますね。

このシナリオではそれを受けるレオニーの描写も好きなところでした。レオニーの宗教への温度感はわりと日本人っぽいところもあり、まあそんなもんだよね、と思いますし、一方でそれだけ当たり前のものでもあるセイロス教の存在の大きさを感じるところでもあります。信心深い方じゃないと自分で言いますし、実際そんな印象ですが、一方で食事のシーンで主に言及していたりもして、レオニーがらみでは庶民の日常にあるセイロス教の一端を感じられて面白いですね。

とはいえ信仰を否定されて怒ったりせず、そういう考えもあると納得してしまえるのはレオニー本人の柔軟さなのかなと思いました。こんなの修道院の中じゃ言えないな、からのじゃあ黙っとくよ、でスッと終わるのがいいんですよね。クロードもレオニーにならこういうことを言ってしまっても大丈夫だろうと思ってのことだったでしょうし、なかなか好きなコンビかも。

 

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月末、マイクランとの戦い。クロードの興味はやはり英雄の遺産にあるのですね。しかしマイクランが破裂の槍をなぜ使ったのかとか、意外と誰もツッコまないところをツッコんでくれるのでなんというか助かる。それぞれの陣営/級長の目的や興味関心、各ルートで掘り下げられる部分がパキッと潔く分かれているのはこの作品の好きなところなのですが、見てる方としてはやっぱり真実とかいろいろ気になりますよねの話。

夢に協力してくれるなら、に「素敵な夢なら……」を選ぶと好感度が上がるのがなんかよかったです。素敵な夢なら協力する気があるし、協力したくないようなことならしないと思っている先生を好きだと思ってくれるんですかね。それかクロードの夢が実際素敵な夢なのかなあ。全貌がまた気になります。

 

角弓の節(EP6)

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支援モリモリ読んでます。モリモリ読まないと未読がなくならないので……(がんばれ)。ローレンツ/イグナーツB面白かったですね。べつに騎士になるしかないって追い詰められなくてもいいじゃん、両方やれば、というのをローレンツが言うのもそうですし、そういうこともまあ適当になら誰でも言えそうなことなのですけど、ローレンツの場合イグナーツくんを実際全方向買っているからであって、まったく適当ではない発言なのがよかったです。いい友達じゃん……になった。こういう相手がいてくれたら嬉しいですよね。

 

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リシテア/マリアンヌBはよかったですね。スクショの台詞の「自分を諦める」という表現がその後の話とからめてグッとくるところでした。リシテアも自分の抱える事情から今後の人生や幸せ、自分自身を諦めかけたことがあるのだと思います(まだ直接事実を聞いたわけではないけど、言動などからそれなりに想像されるところ)。

だけどそれでも、の人なのですね。それでも諦めてたまるかと奮起してがんばっているのでしょうし、だからマリアンヌにわざわざこんな話をしに来たのかなと。彼女の場合はそうして共感するところがあるから、マリアンヌの本当は前向きになりたい気持ちを拾えるし、彼女にも立ち上がってほしくなるんじゃないでしょうか。

今がきっかけだという台詞にはちょっと泣いちゃうところでしたね。自分ではこうしたきっかけを、伸ばしてくれた手を掴むことができないマリアンヌを奮い立たせるリシテアの図、めちゃくちゃよいです。好き。

 

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フェルディナント/ローレンツBもよかった。こういう面白みがあるといいな~と思っていたものがあったので。似ているようでぜんぜん違う、違うけどやっぱり共通するところもある。お互い違っていて似ているから意見交換が面白いし、一緒にやっていく意義と将来を予感できる(スカウトしなかったら叶わぬ夢だけどそれもまたこのゲームという感じでよい)。オチつきで綺麗にまとまっていて、会話の雰囲気も好きでした。

ここは着眼点や考え方がどちらかと言えば感情ベース/ロマンチストの人と、どちらかと言えば理論ベース/リアリストの人ですね。でもこれは本当に「どちらかと言えば」、あるいは先に立つものの話で、フェルディナントはその上で理屈をしっかり考えて持っているし、ローレンツも理屈からはみ出てしまう感情があったりするわけだし、そういうところも並べてみて面白い人たちですよね。

 

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月末……は特にコメントしたいようなことなかった。ここ、エーデルガルトとヒューベルト以外はだいたい全員フレン助かってよかったね♪ てだけですしね。金鹿じゃなくても大して関係ないのである。全体のストーリーにからむところではあるのですが。クロードが本気で先生を人間かどうか疑ってたら面白いなってくらいですかね。

 

飛竜の節(EP7)

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支援、ペトラ/ツィリルBがよかったです。同じ非フォドラ人同士、とはいえ出自も過去も異にする者同士。ここも比較するのが楽しいコンビですね。ここではふたりの故郷についての会話なのですが、違っている/真逆である部分をひとつひとつ拾いつつ、最終的には同じように頑張っているよね、という結論なのが好きなところでした。

ツィリルくんはCからして自分とペトラは故郷に対して気持ちが全然違うのだとしていて、おそらくその違うというところから彼女への興味につながったのかなと思うのですが、ペトラはもっと大きな視点からあなたと私は同じでしょうと持っていくのが面白かったです。故郷への思いや目的が正反対だろうが、あなたと私は同じように努力をしている者同士。つまりはペトラが出身とかその他いろいろなこと関係なく「同じ人間」を見ているということですよね。よい。

 

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フェルディナント/メルセデスB+はフェルディナントの考えについて簡潔にまとまっていて面白かったです。これ読んどけばわりとわかったつもりになれる気がする。フェルディナントのこだわりがイコール貴族身分ではなく、本質的にはそういうものにかかわらない、人としてのありかたに根ざしているのが伝わるシナリオですね。同時に本心からメーチェを評価しているのがわかるのもよかったです。帝国にはそういう制度あるのか知らんけどナイト爵とか好きそう。

それにこのへんの、何をもって貴族とするかというのはローレンツとの差がやはり楽しいところですね。同じメルセデスへの対応なので比べて見やすいです。フェルディナントは今現在貴族の身分でなくともメーチェを貴族だと思うし、ローレンツの判定では今貴族の身分でないなら当然貴族ではない。どちらが間違っているとかの話ではなく、ただ違うのだというのがこの作品らしくて好きなところですね。みたいなことも何回か書いている気がしますが。

 

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月末、鷲獅子戦。このクロードの発言はグッとくるところですよね。策士キャラっぽさの出し方がよい。

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ローレンツくん、オレのことスキ? しかしこの子ら、退場の仕方がそろって他人の逢引の出歯亀ってなんなんですか? かわいいね。そのあたりは一番子供っぽいというか、素直に若者っぽい人たちな気がします。テンションの高さというかうるささだと黒鷲もなかなかですが、和気あいあいとしてるのはやっぱり金鹿さんですね。

 

それでは今回はこのへんで。今回ハードでやってるのでなんか時間がかかっている気がする。どうなんでしょう。