ひっつきむし(独断と偏見による)

いろいろ好きでゴメンナサイ

「音楽劇ヨルハ Ver1.2」の感想

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 遠い未来。突如襲来したエイリアンと、彼らが繰り出す兵器「機械生命体」によって地球を侵略された人類は、月に逃れていた。地球を奪還するため、人類側はアンドロイド兵士による抵抗軍を組織。膠着した戦況を打破するべく、衛星軌道上に存在する人類の防衛拠点からは、新型の女性アンドロイドだけで編成された実験部隊「ヨルハ」を投入する事になる。

地上で戦い続けるレジスタンス部隊との邂逅……立ちはだかる数多の敵と罠……過酷な戦いの中、司令部が「ヨルハ」に託した新たな可能性とは――。

新しき者と旧き者。それぞれが僅かな希望を抱き、機械生命体との決死の戦いに挑むのだった。

パンフレット<STORY>より

 千秋楽おめでとうございました。先週の「少年ヨルハ」と合わせて一段落ついた感じですね。こっちとしても二週連続遠征でけっこうしんどかったのですが、それ以上に充実してハッピーでした。ニーア大好きだなって思いました(作文)。

「音楽劇」もビジュアル的な完成度が非常に高く、舞台上やパンフレットの彼女たちを見てるだけでも幸せになれます。楽しい。「少年」ではゲームと同じで黒手袋で統一ですが、「音楽劇」のヨルハたちは白手袋で華やかですね。「少年」と同様、パンフレットに軽く衣装設定が載っているのですが、こだわりポイントとかそれぞれのキャラクターに合わせてるところとかがわかっていいですね。にしてもみんなかわいくて綺麗でかっこよかった。

あとはやっぱり「音楽劇」なので音楽が最高でした。エミさんと河野さんのお歌、そして生演奏をこんなに早くまた堪能できるとはここまで恵まれてていいのかレベル。オートマタ(とレプゲシュ)の曲だけでなく、DOD3の曲までけっこう突っ込んできたのはちょっとびっくりでしたが。音楽+ダンスでの表現がとても好きです。めっちゃエモい。

プロジェクションマッピングやスクリーンを使ったダイナミックな演出もとてもかっこよかったです。なんか既視感あるなーと思ったらこれユニバだわ~とかつぶやいてたら河野さんが同じようなこと言ってて笑った。ちょっと3Dメガネほしかったよね。逆にそういう演出に頼らない殺陣もバッチリ充実していて非常に満足度が高かったです。特にラストが大好き。

「少年」もスクリーンなど使っていましたが、あちらは基本的にスタンダードなアプローチ(たぶん)だった一方、「音楽劇」は演技!殺陣!歌!ダンス!映像!な感じで、ヨコオさんがなんかのインタビューで言ってた「幕の内弁当」っていうのがまさにそれだなと思いました。演劇と言うよりはショーみたいな。めちゃくちゃ楽しかったです。

 

ネタバレはたたみます。

 

今回の「音楽劇ヨルハ Ver1.2」、元々はすでに何年も前に出てるものですし、オートマタ本編、短イ話にも繰り返し載せられていますが、けっこう改変ありましたね。新キャラ、逆にいなくなったキャラ、増えた場面減った場面などなど。初演と再演については知らないのでなんとも言えませんが、小説版や聞いた範囲だけでもけっこう違うんだなという感じ。大筋は変わってないのでファジーな認識でも大丈夫なんですかね(シード関連はわかってたほうがいいのか?)。

「少年」を観たときは司令部はどうしたいのかなと思ったところがあったんですが、普通にまあ負けるだろうなって環境に突っ込んでどこまでやれるかテストって感じでOKなんですね。音楽劇のパンフ見たら少年二号はM部隊を全滅させるために作ったよとかわざわざ書いてあってへこんだ。あと擬似記憶はやっぱりM部隊は持ってなかったんですね。これ以降取りやめって感じなので、普通に9Sもなしでしょう。こういう実験要素ってなんかいいよね。

 

・二号(石川由依

我らがA2。しかしゲームでは腹巻き一枚のA2姉貴がちゃんと服を着てると思うと失礼ながらジワる。いやさ元々の「ヨルハ」から知ってる人にとったらゲーム版の方こそ変わり果てて…って感じでしょうけど。衣装は2Bを踏襲しつつ着せてアクションできるようにアレンジ。わりとディティール増えてる部分もあったりして見比べるのが楽しいです。二号に限らずお洋服がふわふわボリューミーになっててかわいいんですよね。スカートの中はちゃんとショーパンでした。安心。

二号は一生懸命でかわいくてちょっと気弱で、素直に好きになれる女の子という感じ。特にエレベーターの説明してるところがすっごい必死でなんかキュンとしました。お歌も綺麗で好き。高音がいいですよね。しかしこんな子がA2に、というかあんな荒んじゃうのか、と思わせつつ、ラストの長い殺陣シーンでどんどん変わっていくのが鳥肌モノでした。戦ってるうちに振る舞いがA2になっていくんですよ。機械生命体を踏んづけた瞬間はゾクッとしましたし、ゴーグルを取った目の冷たいこと。こういう表現ってたまりません。ダブルコールでは石川さんピカピカの笑顔でかわいかったな。

 

・四号(田中れいな

いぇーいって感じのキャラ(本人談)。衣装はアシメでかわいい中にもかっこいい感じ。片っぽだけのマントが特に好きです。白の約定を振り回す姿もかっこよかった。激しく踊りながら歌ってるのすごかったな。元モー娘の面目躍如といったところでしょうか。しかし単純にお調子者というわけでなく、どこかしんと冷めたような部分もあったりして惹かれるキャラクターでした。思った以上に真面目というか、心のなかではちょっと孤独そうというか。むしろ一番冷静にものごとを見てるのは彼女なんですかね。

そういうところが「少年」の四号とはちょっと似てるかもと思います。(表面的な?)性格が異なるのは性差であったり、こちらの四号の持つ擬似記憶であったりの影響でしょうか。明るく楽しく生きる女子高生の記憶、「希望」を持つ四号。それはもちろん少年四号にはないものですから。四号モデルはおそらく最も多く登場するモブヨルハだったり、もちろん少年でも音楽劇でも登場したりと、ゲーム版の主要キャラでないながらに無視できない存在です。あとちょっと何か掘り下げてくれたらスッキリできそう。

 

・六号(持田千妃来

乱暴者キャラだとか。勇ましくてかっこよかったです。行った回のアフトでも松多さんがおっしゃってたんですが、しかしそういうキャラクターは彼女的に意味のあること(周囲を鼓舞するなど)なんですよね。四号と似てるなと思うんですけど、そうとは見えない振る舞いの奥に戦いへの想いとか真面目に考えているところがあって、抱きしめたくなるような女の子です。衣装もひとりだけタイトでかっこいい感じに振ってありますがキレイ系で女性らしくもあり、意外と髪型が凝っててかわいかったり(パンフでは確認しづらいですが)とそんなところも好きです。

十六号でお気に入りなのが二号たちと別れるシーン。いやずるいよね、急に隊長呼ばわりで敬語になるの。普通に泣く。すっきりした笑顔や今後を約束する言葉、凛とした姿がより死の覚悟を感じさせてたまらなかった。実際の最期のシーンもめちゃくちゃに泣けたんですけどね。ほんとずるいよこういうキャラ。

 

・二十一号(花奈澪)

こういうお姉ちゃん好きです。21Oも大好きですし。衣装も一番好き。お袖がかわいいですよね。クールだけど人並みに恐怖したり自分の存在について考えてみたり、好奇心や好意を向けられると弱かったりでかわいい。考えてみるとこういう普通の女の子らしさ、弱さって全員に共通するところでもありますね。表面的にはどんな風に見えていても、それぞれにちゃんと感じて考える中身があるアンドロイドたち。

リリィとの組み合わせはめちゃめちゃ萌えました。最高。かわいすぎる。かわいい×かわいい=500倍かわいいって感じ。クールがリリィとからむと形無しになっちゃうところがほんとにいいんですよね。しかしやっぱり二十一号モデルは弟妹的な存在に引きつけられる運命なのか? 曲が「オバアチャン」なのもなんとなく家族的なものへの結びつきを感じさせます。最期もおかしくなりながらも懸命に気を張る様子、そして歌と泣いたな。あの感情でぶん殴ってくる感じずるい。声を震わせながら感情を溢れさせながら、それでも美しく歌う彼女が好きでした。

 

・ローズ(雛形羽衣)

かっこいいリーダー。カリスマというか、素直について行きたいなと思わせる人ですね。大人で自律ができて、おおらかさやユーモアもあって素敵です。まじリーダーって感じする。印象的だったのは「生きてもいないお前たちに…」という台詞でした。彼女たちだって機械で、そういう意味では生きていない。ならば(彼女の言う)生きているとはなんなのか。赤い少女たちに投げた言葉ですし、死があるということでしょうか。あるいは命にふさわしいのは心なのかも。生きてるとか、死にたくないとかいう気持ちがあればそれが命なんですかね。

 

アネモネ(橘杏)

一歩引いたところのある皮肉屋さん。かっこいい。このときの彼女の心情はゲームのアーカイブなどで知るところですが、言葉で説明されなくても舞台上の彼女を見ているだけで伝わるものがたくさんあって好きだなと思いました。大きなライフルを持ちながら、本心を表す部分では隠し持つハンドガンを使うっていうのがいいですよね。

彼女はきっと一言でまとめるなら本当は弱い人なんでしょうね。だから警戒心が強く、厳しく、自罰的で、そして最後には生き残る。クロイウタの流れる場面は今作でも特に好きな部分です。あの音楽のうねりとアネモネの心、叫びのシンクロ。尺合わせのお芝居って大好き。

ちなみにアネモネ花言葉は「儚い恋」「見捨てられた」「薄れ行く希望」などネガティブなものが多く、逆に「可能性」などポジティブなものもあります。これは合ってるなと思う。頑なで皮肉屋だった彼女がああいう風に変わるっていうのは感慨深いですね。

 

・ダリア(内田眞由美

十六号とは似た者同士の彼女。二人が仲良く喧嘩してるところは見てて楽しかったです。こういう風に盛り上げてくれる人がいるとだいぶ違う。とにかく場の雰囲気が明るくなるというかテンションが上がるというか。ダリアと十六号がいなかったらだいぶ暗くなるんじゃないかな。ダリアさん、快活で見ていて気持ちいい人でした。

 

・ガーベラ(野村真由美

ここに来て投入されたボクっ娘、オタクとキャラが強い。しかし二幕に入るまで名前を呼ばれない。全身の武器は彼女にとって心身を守る鎧なんだとアフトで松多さんがおっしゃっていたのが印象的です。明るく元気なんだけど、どこか上滑りしている悪い意味でのオタクらしさとか、奥にある臆病さ・変化を嫌う心なんかがにじみ出ていてグッときました。

 

・リリィ(黒木美紗子)

ょ、ょぅι゛ょ~~…。かわいい…。文句なしにかわいい。でもただかわいいだけのマスコットというわけではなくて、彼女がいろいろ感じていること、考えていることがたくさんあるんですよね。彼女は特に舞台上にいても会話に参加しない時間があったと思うんですけど、そういうところでの振る舞いが好きでした。臆病でめんどくさくて、でもそこが愛おしい子ですね。変化・成長していく姿が見ていて面白かったです。

 

・マーガレット(清水凛)

ダリアの子分ちゃん。普通にしてると正直一番キャラが弱いというか特徴のない子なんですが、ちょっと物足りないなと思ってたら最後の方ですよね。彼女はここにいられて、ちょっとした幸せがあるだけで満足で、っていうのは切ない。どんなにつらい記憶があったとしても、戦争してる今が幸せって。あと、普段パッとしないの気にしてたっぽいところがいじらしかったなあ。一生懸命戦う姿にはちょっと胸が締め付けられてしまった。

 

・デイジー(マリアユリコ)

濃い。とにかく濃い。しかしネタに終わらず、ああまでいいキャラクターだったので余計に印象的です。母性を感じさせる素敵な女性。もちろん笑わせてくれるところもバッチリでしたし、リリィとの絡みがやっぱりいいですね。普通にもらい泣きした。そんな彼女だったので、乗っ取られて以降の温度差はほんとゾクッときましたね。二号たちをぶん殴るところ、マジなバイオレンスを感じましたもん。怖いわ。行った回では舞川さんとアフトのMCをされてたんですが、素でも面白い方ですね。好き。

 

・司令官(舞川みやこ)

セクシーなんだけどエロくないというか、美しさとかっこよさが勝っていて素敵でした。ポニテさばきがまたかっこよくて惚れる。立ち姿から何から全部かっこいいんだけど、それでいて弱いところのある人なんですよね。人類会議との場面、実質一人でめちゃくちゃ魅せてくれてて圧巻でした。あと最後、フタバとヨツバとのシーンも好き。

というか今まで人類会議って意思とかなくて基本司令官の自作自演な雰囲気なのかなと思ってたんですけど違ったんですね。そりゃ苦悩キャラだわ…。そう、全部一人芝居ならヨルハへの愛情とか9Sへの手助けってなんか噛み合わないなって気がしてたんですけど、ここまで苦しめられてた人だったんですよね。逆によく決定的にぶっ壊れずにやってこられたなあ。本当に孤独な人です。今回ですごく好きになれました。

 

・フタバ/ヨツバ(石川凛果/兼田いぶき)

いいよねこういうおそろっちコンビ。かわいい。フタバとヨツバも双子モデルなんでしょうか。あまり彼女ら自身のことに言及がなかったので贅沢言えばもうちょっとなんか欲しい(一本の作品としてはその辺突っ込むととっ散らかりそうですが)。後々の司令室の様子を考えると、彼女らも廃棄か、よくて現行のオペレーターモデルに再フォーマットって感じなんですかね。もう死んだも同然なのかもしれませんけど、それでも彼女たちが本当はどうなってしまったのか知りたいです。

二人とも方向性は違えどいい子で、一生懸命で必死で、悩んだり、作戦やヨルハ部隊のことに一喜一憂したり、自分のことのように怒ったりする姿がとても愛おしかった。それだけに一番無慈悲に感じられました。私たちの見ていた二人の最期にはなんのドラマも与えられない。あまりにもあっけなくてショックでした。彼女らをリセット(?)した経験も後々に生きてるんでしょうね。繋げて考えるなら、ここから自我データのバックアップや(殺害による強制的な)巻き戻しの概念が生まれたのかも。

 

・タームα/タームβ(鈴木桃子/荒井愛花)

二人ともお顔も声もすごくかわいいのに(髪の巻き方めっちゃ好き)、いやかわいいからこそ演技とか演出がなおさら不気味で怖かったしムカつきましたね。息ピッタリだった。高笑いとか振り切れてて好きです。当たり前かもしれませんけど舞台では譲治ボイスじゃないんですよね。違う趣があっていいなと思います。メイクも悪い意味でお人形さんじみてて(褒めてます)。でもなんだかんだおててつないでハケるところとかは普通にかわいく思えたりして、全体的にあ~好き~って感じ。

彼女たちの、アンドロイドを観察して学ぶ、変化していく過程っていうのは見ていて面白かったです。なんというのか、決して機械的に判断する存在というわけではなくて、ちゃんと彼女たちなりに疑問があったり、それについて考えてみたりしてるんですよね。人間味というのもおかしいかもしれませんが。出す答え出す答えわりと間違ってるんですけど、彼女たちにとってもこの物語あってからのオートマタなわけで、こういう段階があったんだということを踏まえるとなるほどなと思うところがありました。

 

 

もう舞台のブルーレイ以外は次の予定もありませんし、オートマタも一応これで一段落でしょうか(スタッフ募集あったしまだ新作ありそうだけど)。この二本の舞台を秋からずっと楽しみにしていて、終わってしまってまさにロスといった感じなんですが、まだゲームが発売してギリギリ一年過ぎてないんですよね。ひとつひとつ追ってると随分待ったような気もするので不思議ですけど。とりあえずブルーレイを早く予約させてほしいし映像特典でキャストがワチャワチャしてるだけのやつつけてほしいしアホなドラマCDは絶対出してほしい。まだまだ浸かってたい。ニーア大好きですしこれからも応援続けるので供給をください。