ひっつきむし(独断と偏見による)

だいたいゲームの感想です

舞台「グランギニョル」を観ました


特権階級である名門貴族の家督者であり、吸血種の統治機関《血盟議会》の若手議員でもあるダリ・デリコ。

ダリはある日、上司ヨハネスより停職処分を受ける。ダリが遂行した異教団殲滅作戦の際に、保護されたスーという《人間の女》が身籠った赤子が、ダリの子であるという疑惑が議会にリークされたからだ。もしそのことが明るみとなれば、それは吸血種と人間種の間で締結された《不可侵条約》に違反する行為であり、将来を嘱望されていたダリの失脚に繋がりかねなかった。 だが、停職中であるはずのダリは、ヨハネスよりある事件を秘密裏に捜査することを命じられる。それは、各地で発生していた《繭期少年少女失踪事件》の真相を解明せよというものであった。ダリは、任務補佐官に任命された下級議員マルコと、護衛 兼 合同捜査官として派遣されたヴァンパイアハンター歌麿と春林らと捜査チームを結成し、事件を追うこととなる。

事件を追う中で、《黒薔薇館》という闇の社交倶楽部が捜査線上に浮かびあがる。その黒薔薇館の会員の中に、ダリの同期議員であるゲルハルトの姿があった。またダリたちはその社交倶楽部で、不老不死を研究するバルラハという男と、ダミアンという謎の人物と接触する。ダミアンは、歌麿と春林が長年追っている、多くの猟奇的事件を裏で糸引いていると目される吸血種だった。またバルラハの傍には、アンリ、キキ、オズという三人の吸血種の少年少女たちが付き従っていた。三人は、失踪者リストに掲載されている吸血種たちであった。

一方、教団の残党から命を狙われるスーは、デリコ家の屋敷に匿われていた。だが、人間である彼女は屋敷の使用人たちから嫌悪され、不遇の扱いを受ける。その彼女を庇ったのは、ダリの妻であるフリーダであった。スーとフリーダは、次第に心を通わせていく。しかし、スーを身籠らせたダリのスクープを追う新聞記者ジャックがフリーダに近づく。

混迷する人間関係、血盟議会という巨大組織との対峙、陰謀渦巻く黒薔薇館、そして吸血種の間で伝承される原初の吸血種《TRUMP》の不死伝説──事件を解き明かした先で、ダリがたどりつく真実とは?

大千秋楽おめでとうございました、お疲れ様でした。

今回の「グランギニョル」は、TRUMP、LILIUM、SPECTERと続いてきたTRUMPシリーズの4作目(短編「二輪咲き」も入れれば5作目)です。個人的にはLILIUMとSPECTERはなんだかんだ言ってもTRUMP観てからでしょ派だったのですが、このグランギニョルに限っては初見が羨ましい。記憶を消してグランギニョルから観たいです。どんだけ絶望できるんだよと思うと羨ましすぎる。やはりシリーズ初見だと少し理解がおっつかない的な意見も見かけはしましたが(人によるっぽい)、個人的には十分初見でも楽しめるのではないかなと思いますし、何よりこれから過去作を観る人に対する仕打ちがあまりにもあんまりなので、次から人に布教するときはグランギニョルから貸すことにしました。反応を見たすぎるので犠牲になってもらいます。というわけでシリーズ初見の方にもオススメなのがグランギニョル! 早くDVD出ないかな!

以下、過去作含めてネタバレです。あとめちゃくちゃ長い。

 

続きを読む

【備忘録】先月読んだまんが

5月は漫画に対するモチベーションが謎に高まり、けっこう買いました。ネタバレちょっとあります

 

宝石の国(7) (アフタヌーンKC)

宝石の国(7) (アフタヌーンKC)

アニメ化おめでとうございます! 最近はキャスティングの妄想で忙しく、村瀬歩宮田幸季あたりの男性声優に出てほしいなと思っています。見た目と声が全然合ってない感じがいいなあ。ダイヤとか男の人がいい。イエローおにいさま厨なので誰がきても彼のキャスティングには文句つける予定です☆ミ うそです。

アニメでこのあたりまでやるのかわかりませんが、もしそうなったらフォスの声優は変わるのか否か。変えたら名作扱いされそう。しかしラピスの顔と髪型が非常にかわいいのでアッサリ断髪されたのには遺憾の意。しかし接合シーンえろい。美しい。

展開的には第二部、あるいは最終章開幕といったところでしょうか。非常に続きが気になるヒキ。まあ主人公ですからフォスのある程度の無事は信じてよいとしても、これまで失われてきた彼らは今どうしているのか・そして向こうの世界はどうなっているのか・月人や先生の正体にも少なからず迫る…となると本当に盛り沢山です。8巻は来年1月あたりになるんでしょうか、となるとアニメは1クールだったら終わってるな。

 

やっと買った。前作のPandoraHeartsはめちゃくちゃファンだったんですが、完結で一種燃え尽き、なかなか手が出せずにいたんですよね。今作はスチームパンク×吸血鬼もので既刊3巻。表紙は額縁で縛っていくっぽい。ストーリーも安定して面白いのですがぶっちゃけエロ本。パンドラでも絵柄が変化すると共にキャラクターの体格がリアル寄りになっていい意味でガッシリし、おっぱいや肩のラインには素晴らしいものがあったのですが、また開放してきましたね…。キャラデザや人間関係により性癖を感じます。7割くらいのページでうわエロって思ってる。あと黒髪の描き込みがめちゃくちゃ細かくなってて最高です。ジャンヌとドミではドミちゃんのがタイプ。

 

MAMA(6) (BUNCH COMICS)

MAMA(6) (BUNCH COMICS)

 こっちもやっと買った。なぜか4巻まで買って止まってました。今更ですが完結おめでとうございます。良い漫画でした。しかし丁寧な作品だと思っていただけに、レビのくだりの謎の駆け足感と唐突さが引っかかります。何かあったんだろうか。

イーノクのエピソード・天使の証左は全体でも一番好きです。これまで一歩引いていた感のあったイーノクの心のうち。「天使」とは、これまで「天使」になっていった彼らはなんだったのか、という疑問へのひとつの回答。一人の男の子の人生の物語としても、天使にまつわる物語の一つのまとめとしても、素晴らしいものだと思います。こういう風に終わりへ丁寧に歩いていく姿っていうのは、どうしてこんなに美しいんだろうか。ミカが救われてくれたのにもホッとしました。

そしてガブリエルが生き延びてくれてよかった。彼は天使になるべきでないというのは最初から見えていたことですけど、そうなると天使になった彼らを否定するような展開になりかねないのではとも思っていて、だけどイーノクが認めてくれた。イーノクがすべてをありのまま認めて尊んで、そして救ってくれた。彼は「そこにいていい」と認めてくれたし、居場所がなければ与えてくれたり、あるいは居心地良くいられるように苦しみを取り除いてくれた。だから彼らはこれからも生きていけるし、明日のことを考えられるんですよね。時間が癒やしてくれる傷もある、だから逃げたっていいということを提示してくれたのも好きです。

 

 話題作ですね。バズったときから気になっていたのでこれもやっと買った部類。絵が本当に緻密で美しく、コマ割りや構図も凝っていて面白いです。魔法にまつわる設定も作り込まれているので全体的に丁寧な印象。女子みんなかわいいし(アガットちゃんかわいすぎ)、主人公・ココの師匠、キーフリーさんがめちゃくちゃイケメガネ。すげーエロいインナー着てんなと思った。で、一瞬キーフリー×ココかと思ったんですが、ココがくっつくんだとしたらタータの方ですかね。一目惚れっぽいと読める描写あったし。お話的にはわりと壮大になりそうで、2巻以降が楽しみです。

 

銃座のウルナ 1 (ビームコミックス)

銃座のウルナ 1 (ビームコミックス)

既刊の3巻まで読みました。架空戦記系。あえて言うならナウシカっぽい雰囲気かも。骨太というのだろうか、面白いです。エログロあり。とは言え線も素朴ですし女性の描写は健康的(オブラート)といった感じなのでエロ期待するとアレかも。でもエロい。おなかとか。特に見張り台でのシーンがお気に入りです。そんな恋に落ちてるってわけでもないけど戦場のなんやかんやでヤッちゃうよみたいなところがいい。戦場にある人びとの妙にカラッとした感じも。

トーリーはもちろん雰囲気で魅せるタイプの漫画でもあり、そういう意味では主人公・ウルナの回想、故郷の描き方がとても好きです。詩的で美しくて。雪深い土地が舞台なのですが、特有の静けさを感じさせるところも良いし、民族の文化の設定・描写もしっかりしていてツボです。3巻で第一章終わりという感じで、たぶん次巻から場所を移るんですが、どんな土地描写になるのかなー。

 

少年の残響(1) (シリウスKC)

少年の残響(1) (シリウスKC)

 ショタコンだから買ってみたんですけど、一言でまとめると「男版ガンスリ」にしかなってないのが残念。ひとつひとつの要素や描写はいいんですけど(カルルの話がとても好き)、まあガンスリですね。キャラクターにしてもジョゼ、ヘンリエッタ、アンジェリカ、クラエス(かトリエラ)っぽいと簡単に当てはめられてしまうのがちょっとな。なんていうか細かい点はもちろん違うんですが、子供の暗殺者と銃、教師・パートナー的な立ち位置の慕われまくりな大人、寮生活、洗脳・記憶の改竄と大枠としてガンスリ視せざるを得ない。それにしても歌要素は多少扱いが軽く感じるのでもっと取り上げてほしいところ。というかギムナジウム推しするほどギムナジウムものっぽい雰囲気じゃなかったのも個人的に若干アレです。とりあえず次の巻は買う。

 

 大今良時の新作。タイトルロゴは切り絵作家の大橋忍によるもので、公式でDLとかできるみたいです。聲の形でも島田めちゃめちゃかわいいな(顔が)と思っていたので、あの手の髪の毛がふわふわ柔らかそうな男の子が主人公とかマジサイコーじゃんと思って買いました(ショタコンの感想)。たしょう系統は違いますがトゥイードルディも超かわいいし大今良時は最高だな。マジな話、柔らかく緻密な筆致や微妙な表情の描写がとても好きな作家さんです。

本作は聲の形とは打って変わってハイ・ファンタジー。神的な外側の存在によって舞台となる世界に投げ入れられた、ひとつの「球」の物語です。生命ですらない、何者でもなかった存在が自己を得て、未来を選択していくお話。でも、そういう本題的なところはまず置いといて、いいから1話を読んでほしい漫画です。80ページもあって(週刊誌の作品です)ひとつの読み切りとしても完成しているのでとにかく読み応えがあるし、これが刺されば間違いないのでとにかく1話を読んでほしい。

Patch stage Vol.10「羽生蓮太郎」を観ました

 

www.west-patch.com

昭和45年。 大阪万博が開幕し、ビートルズ解散し、力石徹の葬儀が執り行われ、アポロ13号が地球に帰還し、植村直己が日本人で初めてエベレスト登頂に成功し、三島由紀夫陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自殺を図り、それでも「未来」がまだ「希望」と同じ意味を持っていた時代。
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「ハムレット」を下敷きに、激動の昭和時代を生きた青年たちの姿を描く≪浪花節シェイクスピア≫が誕生する。昭和大阪、「浪花坂」という架空の下町に生きる彼らは、少年時代に別れを告げ、未来になにを見るのか?
劇団Patch記念すべき第10回公演は、久々の外部客演なしでお届けする昭和の青春物語。

生活としていろいろあったりなかったりしないわけでもなかったのですが、書きたいことが溜まりまくった結果、書く書くと言いつつ逆にブログめんどい状態に陥っていたことを告白しつつお詫び申し上げます。途中まで書いてだいぶ放置していたので文章中テンションに温度差がみられる可能性もあります。すみません。

というか下書きを寝かせていた間にいろいろと発表ありましたねぱっちさん。次回本公演決定&東京公演おめでとうございます。楽しみにしています。

個人的な前置きみたいなものは前の記事を見ていただくこととしまして、今回も行ってきました。羽生蓮太郎、略してハブレン。いつものABCホールではなく、インディペンデントシアター2ndでの公演です。

こちらの劇場に行くのは初めてだったんですが、舞台や客席は公演ごとに自由に配置されるみたいですね。ハブレンは二面でこんな感じ(実際はもっと椅子が置かれていましたが)。

逆に(?)三面でのお芝居は一度観たことがあったんですが二面は初めて。回ごとに座る位置を変えてみたのですが、色々な視点から観られて面白かったです。

さて、「羽生蓮太郎」はシェイクスピアの「ハムレット」を下敷きとした昭和のお話です。ハムレットをよく知らなくてもあらすじは作中でそれとなく説明が入りますし、ハブレン自体もひとつの物語としてしっかりできているので大丈夫。人物の対応(と役者の名前)も冒頭で紹介してくれる親切設計でした。ハブレン→ハムレット→ハブレンが一番たっぷり楽しめるかも。

とはいえやはり「ハムレット」ありきの劇ということで、岩波の文庫を読んで臨みました。たしょう脱線しますが、これが面白かったんですよね。単純にマイナーな知識から聖句の引用、キリスト教や当時の価値観・文化背景に基づく台詞、スラングや比喩、解釈の分かれる部分などなど、補注が行き届いていて知識ゼロからでも非常に快適でした。訳も最近のもので読みやすいですし、1000円と文庫としてはちょっとお高めですがオススメです。あと「私シェイクスピアとか読んじゃってる…格調高い…」みたいな気分になれます(´>ω∂`)

で、ハムレットを読んでみるとそういう当時の価値観やキリスト教的な発言・思考が多いので、これを昭和に変換するってどんな感じかしらと思っていたのですが、ハブレンは単純な「昭和版ハムレット」とかではないですね。単純に登場人物やストーリーを移し替えると言ったものではない。インスパイアとか本歌取りの方が近いでしょうか。

ここから少々ネタバレ。「羽生蓮太郎」はおそらく多分にメタ的な演劇である(批評家気取り)。「ハムレット」でありながら「ハムレット」に言及する的なやつ。最初は大まかにハムレットの筋をなぞりながら進行していきますが、中盤で演劇「ハムレット」が作中に登場してきます(ハムレットの劇中劇のシーンにあたる)。そこで彼らは「ハムレット」の登場人物である自分たちに言わば気付き、物語は確実に別の方向へ転がり始める。

これがすごくメタだなと思うんですね。羽生蓮太郎くんはハムレットである自分を、この物語(一連の出来事)を意識する。末満さんの演劇はもともとメタ発言・役者ネタなどを入れる方ではありますが、それにしてもハブレンは笑いの要素にしてもそれらや、いわゆる第四の壁を破ったり、演劇そのもの(見えない扉、兼役など)をネタにしたシーンがとても多いです。だからハブレンはメタい。「ハムレット」も劇中劇を用いるメタ的な要素を持つ作品なので、そこを意識しているのでしょうか。ところで「タ」がゲシュタルト崩壊してきたしメタの意味が合ってるかどうか不安になってきました

「羽生蓮太郎」は感情移入して物語を楽しむことも、ちょっと引いて構造を楽しむこともできる、一粒で何度もおいしいお芝居だと思います。あとはもちろん昭和の雰囲気ですね。ストーリーや登場人物の変換具合だとか、原作の台詞をチラッと引用していたり、明らかにあの台詞が元になってるなとわかるものがあったりとか、そういう方向でも楽しい。ハブレン、とても好きな作品です。自分内ぱっちランキングかなりの上位。「演劇を楽しむ」という点では一番かも。二面舞台かつ舞台の位置が低め(というか床)だったのでDVDにどんな風に映っているのか気になりますが、早くまた観たいものです。

 以下はメンバーや登場人物についてなど。たたみます。

続きを読む

映画「夜は短し歩けよ乙女」を観ました

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
 

特典を絶対にゲットしたかったので公開初日に特攻してきました。書簡形式の掌編後日談(1週目は先輩から乙女へ、2週目は乙女から先輩へ)で、色々な意味でニヤリとできるので気になる方はぜひ劇場へ。まあ正直言って週替わり特典も話題の芸能人起用もアレルギーなんですが、出来が素晴らしいので何も言えないんですよね。ちょっと悔しい。以下若干ネタバレかもなので気になる人は注意してください。

正直「先輩」役が星野源に決まったときは少なからず気落ちしましたし、批判の意見も見られましたが、「芸能人を起用したら台無しになる」というのは今作については全くの杞憂と言ってよいでしょう。声優としての不慣れさや拙さみたいなものは当たり前と言うべきか感じられるのですが、棒読みとかではないですし、むしろそういった部分が不器用で意固地で空回りな「先輩」らしくもあって、とても「星野源演じる『先輩』」でした。

一番怖かったのは浅沼晋太郎の「私」に寄せた結果なんか微妙になってるパターンだったんですけど(PVの時点で大丈夫そうだったけど)、そもそも淡々としたところのあった四畳半とは全体のテンションがかなり違いますし、アフレコでも「全くの別人だから違っていい」「感情を出して」と指示されたとのこと。ロバート秋山も全然気にならなかったっていうか歌うまいの知らなくてビビった。エエ声でよかったです。芸人さんは声優仕事でもさほど浮かない人が多い印象。

原作に小津の謎という縦軸の要素を加えた「四畳半神話大系」もそうでしたが、本編の方は大幅なアレンジで新しい物語として作り変え、ある種別物でありながらちゃんと「夜は短し歩けよ乙女」でもあるという感じ。湯浅・上田コンビは本当に素晴らしいですね。四畳半神話大系と絡ませているのもファン的には面白い、というか小津。小津なのにちっちゃくてカワイイ。吉野さんの長台詞は必聴です。あと城ヶ崎先輩(役の人)がちゃっかりCV諏訪部だったり。吉野・諏訪部両氏は森見アニメ皆勤ですね。ところどころ関連ワードが画面に仕込まれているのもニヤリとできるポイントでした。

最もアレンジされていたのは「秋」パート、原作3章の学園祭の部分ですね。ここはかなり展開が異なっていたりするので、原作のモチーフを期待してるとちょっとがっかりな部分もあるかも。ですが、アレンジ後のお話も面白かったですし、「偏屈王」の劇中劇を再現するにあたってのミュージカルという手法も楽しめました。なにせ新妻聖子さんを起用するガチっぷり。言うまでもなく素晴らしい歌声でした。紀子さん、原作とはイメージや役割が違いますが美人さんでかわいらしくて好きです。乙女も花澤さんボイスがぴったりでめちゃめちゃかわいい。緋鯉を背負う姿が超キュート。

キャラクターで言うと扱いが大きく変わっていたのは学園祭事務局長でしょうか。原作では事務局長自身の心情とか人物像はほとんど描かれないのですが、映画ではかなりキャラクターとして膨らませてきた感があります。下手しい一番美人なキャラデザといいCVといいあざとさが否めませんが、こうね、ちょっと好きになってしまうよね…。いかにも怜悧って感じでめちゃくちゃ美しいんだもん。元々「妖艶」とまで言われてるような公式イケメンキャラではありますけど、まつげバッチバチで横顔がほんとに美しい。あと原作では軽く触れるに終わった要素がガッツリ映像化されているのが面白かったです。歌まであるので神谷ファンは絶対に観て(強要)

どのキャラクターも、そして物語そのものも、原作を一度飲み込んでから独自に解釈し、表現し直しているのが映画「夜は短し歩けよ乙女」(アニメ四畳半神話大系も)。それが巧く面白く、よく考えられていることや原作愛を感じさせるから、新鮮でありながら「夜は短し~」として受け入れられるんですよね。有頂天家族が原作再現アニメの極みなら、夜は短し・四畳半は究極によくできた二次創作感すらある。なんなら原作より原案という言葉の方がしっくり来るかも…というのは言いすぎでしょうか。

原作よりも物語を最初から最後まで貫く要素がわかりやすいというか、伏線を張る・回収する要素が付け加えられているのですが、そこがまた気持ちよかったです。伏線がちゃんとしてる・ちょっとしたことがあとから活きてくる映画って観てて快感ですよね。ナカメ作戦と「奇遇ですね」のやり取りなんて本当にグッときました。

終盤の盛り上がり、怒涛のファンタジーぶりから演出がリアル寄りになるのもたまらない。どちらかと言うと映画版では原作で本当に不思議な事が起きていたっぽいようなシーンでも精神世界とか夢とかメタファーだと解釈している感じに思うのですが、こっちまで夢から醒めたような感覚でした。朝の光の眩しさとか静けさが本当にそこにあるような、そんな中でじっくりと描かれる二人のやり取りが大好き。あとガラスで身だしなみをチェックする乙女のひとこまとか。思い出してたら早く2回目観たくなってきました。アジカンの主題歌も余韻に浸れてよかったな~。

森見作品は初見、アニメもほぼ観ないという友だちと一緒に観たのですが、彼女にもたいへん評判が良かったので、どんな人にもオススメできる映画かと。デートムービーなんかにもいいんじゃないかな(喪女のコメントです)。パンフなどを見るに話題の芸能人だから星野さんにオファーがいったわけではないみたいですけど、こういう出来のよいものなら普段つながらないような界隈をつなげてくれるものとしてよいなと思います。まあ星野さんってみくにゃんPだったり諸々あるらしいですけどそういう話ではなく。私もTRUMPから流れ流れてこうして感想書いているわけですし。

そういえば今年やるはずだった有頂天の舞台がダブルブッキングがどうちゃらとかでなくなったらしいけど2期楽しみですね(白目)。とりあえずは原作を読み返して2週目を待ちます、早く乙女の手紙が読みたい。

「NieR : Automata」をクリアしての感想・考察もどき

ニーア オートマタ - PS4

ニーア オートマタ - PS4

 

「これは呪いか。それとも罰か。」

遠い未来。
突如侵略してきた異星人。そして、彼らが繰り出す兵器「機械生命体」。圧倒的戦力の前に、人類は地上を追われ月へと逃げ延びていた。
地球を奪還する為に人類側はアンドロイド兵士による抵抗軍を組織。さらに膠着した状況を打破する為、新型アンドロイドである戦闘用歩兵「ヨルハ」部隊を投入する。
人のいない不毛の地で繰り広げられる機械兵器とアンドロイドの熾烈な戦い。やがてそれは知られざる真実の扉を開けてしまう事となる……

今作は 2010年に発売された「NieR : Gestalt/Replicant」の約8000年後を描く続編。わりとやりこんで60時間程度でEエンドまで見ました。

「前作やってなくてもできる」とのことですし、実際そうだと思いますが、逆に前作をやった人には絶対にやってほしい。特にエミールファン。というか前作の核心のネタバレ設定から資料集・ドラマCDの裏設定までサラッと暴露されるので(ストーリーについてはほぼないけど)、そういうのが気になる人はレプゲシュやってからやるべきです。そもそも宇宙人が襲来するってとこから裏設定バレなんですけどね。あとエミールの名前とビジュアルがセットで出てくるのもまあネタバレっちゃネタバレか。

レプリカントのドラマCDのエミールパート(宇宙人襲来)があまりにもギャグだったので、DOD3の資料集で宇宙人襲来が正史になったらしいこと自体驚きだったんですけど、まさかその設定から続編が生まれるとは。発表されたときはマジで宇宙人襲ってくんのかよwwww横尾本気だったのかよwwwwwwって感じだったんですけど、蓋開けてみりゃ普通に真面目でしたね。ちなみに今回も狂気はたっぷり…というか前作は身内にキチいなかったよなあと今更のように思わせてくれました。本当にありがとうございました。もちろんこの戦いに正義はない系のアレとテンションの下がるオチのクエストは健在です。

引き継がれたものと言えばシューティング要素ですけど、前作以上にシューティングさせられまくりというかちょっとシューティング多すぎじゃないですかね…。アクションは楽しいだけにアクションよりシューティングが有効打になる場面がつらかった。気持ちよく殴らせろよ。2Bのアクションは武器の付け替えのバリエーションやモーションのスタイリッシュっぷりなど満足度が高かったです。好き。モーションは待機中なども色々凝っていますし、ステージのグラフィックや音楽も美しいので放置して眺めているだけでも楽しい。崖っぷちなどに立たせると下を覗き込むのが特にかわいくてお気に入りです。

BGMは前作からさらにパワーアップしてきた感じ。曲数ももちろんですが、1曲1曲の曲調変化がすごかったです。前作でもデボルに近づくとBGMに歌声が乗るなどがありましたが、それを更にバリエーション豊富にしてきた感じ。ボーカルやコーラスのオンオフなど、途切れることなく切り替わるのが気持ちよかった。 前作の曲のアレンジもいくつかあって嬉しかったです。でも本当にバリエーション豊富すぎてサントラにどう収録されるのかもはや少し心配なんですよね、チップチューン版とかちゃんと入れてほしいけど3枚組ってくらいだし大丈夫かな。

以下はキャラクター・ストーリーについてなど。本編と、美術記録集についてもネタバレしてるのでご注意ください。

続きを読む

「ニューダンガンロンパV3」システム面雑感

PSPPSVitaとこれまで携帯機で開発されてきたダンガンロンパの新作はついに据え置きのPS4。Vitaとのマルチでもやはりハード的に新しくはなってますからね! 移植でも画質に感動しましたが、ムービーやイベントのボリュームも増えたような気がしますし、通常の会話シーンや背景CGのアニメーション・情報量も盛り盛りで時代の進歩を感じました。でもメッセージポイント減ってるのはどういうことなの。ここ地味にすごくガッカリポイントなんですよね。「お肉の十代なんだよ」的な迷言が足りてないぞ。あと謎シューティング要素めんどくさいだけだからいらない。

ダンロンの主役・裁判パートはシステム的にかなり刷新されましたが、中でも「偽証」はいろんな意味ですごく面白い。矛盾を暴き真実を追い求めるはずの主人公が「嘘」、の時点でおっと思うし、ささやかですがルート分岐があるというのも良いですよね。コトダマ記憶は犠牲になりましたが偽証の方が考え甲斐があって好きです。とはいえ今作のテーマ「嘘」ありきな感もするので、次回作があるとしてもまた別のシステムに取って代わられることもありそう?

「議論スクラム」はテンポ感も楽しく、横顔がズラッと並ぶ絵面もかっこよくて好き。「嘘をつく」っていうのもそうなんですが、こういう仲間割れ展開とか「パニック議論」の皆が同時に話しちゃう感じってどうして今までなかったんだろうってくらい学級裁判にしっくり来ますね。この辺の新システムはすごく良いと思います。車はスケボーよりつまらなくなっててウケる。スケボーは単純にミスりまくってイライラしたんですが、車はイジワルでも退屈だし簡単すぎるからちょっとなあ。我適切な難易度を所望す。というかこの手のいらない。

いらないというか成長してないと言えば音ゲー(笑)。「理論武装」のいいところはあの一枚絵くらいだよ。せめて音に合わせてボタン押させろって言ってんだろ(半ギレ) さもリズムゲーみたいな顔をしておいて実際音に合わせるとミスるというか合わせるべきBGMがそもそも聞き取りづらいってどうなんでしょうね! 結局今回も目押し安定じゃねえか! 音に合わせてできれば面白いだろうなって思うのに。

 今回はおまけを充実させているのも売り込みポイントみたいですね。「育成計画」でキャラを育て、「絶望のダンジョン」で集めた金でガチャを回してまた育て…というループ。大味ながらけっこう遊べて面白いです。でもすごろくと戦闘の演出は早送りさせてほしかったなあ。「育成計画」では歴代のキャラが平和な世界で絡むイベントがいっぱい見られて楽しいんですがなんかもうつらいです。優しい世界がつらい。こういうのが見たいっていう取り合わせを抑えてくれてて嬉しいですね。

カジノは鮭以外運ゲーすぎるからちょっとなあ。モノリスのイジワルS取るのに何時間使ったことか…。私が取ったときまだトロフィー0.1%だったので嬉しくて記念撮影しちゃいましたよハハハ(アプデ前)。車もモノキッドとモノダムの配置に頼る運ゲーなので時間がかかった。鮭はノーミスでモノダム1・2個取れればS安定するので稼ぎは鮭ですね。鮭と言えば紅鮭団で移植であった各キャラへのショートカットが消えてるのはなんでなんですかね。これほんと不便でイライラした。

システムについてはこんなもんですかね。キャラとかストーリーについてはまた細々と考えたいし書きたい。私はオチについて肯定派というか、なんでみんなそんなに悲観してるの?な希望的観測派というか、なんにしてもダンガンロンパを肯定したい派。考えて納得したい。私はダンガンロンパが大好きだし、その気持ちが壊されたとも思っていません。今作も楽しめたし、次回作があればまた予約して買うでしょう。今はまだ何も決まってないらしいけどとりあえず王馬視点漫画と天海主役スピンオフがほしい。

映画「ドント・ブリーズ」を観ました

f:id:hinoyui:20170103215656j:plain

去年末にはなりますが、久しぶりに映画を観に行きました。たぶん前に映画を観たのはライチ☆光クラブ(去年の春)が最後。それくらい映画を観ない人間がなぜ…!?とかいう話では別にないんですけどね。単純に面白そうだったので。あと友達とのノリ。

「ドント・ブリーズ」はジャンルとしてはサスペンスホラーになるのでしょうか。デトロイトに暮らす若者3人組が主人公なのですが、大金を貯め込んでいるらしい盲目の老人の家に強盗に入ったらその爺さんはバカみたいに強い殺人鬼で仲間の1人は瞬殺、サクサク退路を断たれ、老人から逃げ回りながら脱出を図る…というストーリー。

お話的にはそれだけっちゃそれだけなのですが、とにかく緊張感が半端ない。タイトルや画像のように、まさに「息を殺して」老人をやり過ごしたり、銃を乱射する老人からとにかく全力で逃げたり、時には戦ったり、バリエーション豊かな手に汗握るシーンの連続で、最後まで飽きの来ない映画です。面白かった。系統的にはステルス・スニーキング系のホラゲーなんかをイメージしてもらえるとわかりやすいんじゃないかと。

主要な登場人物がクズと異常者しかいないんですが、こっちも緊張感から逃れたくて主人公たちに感情移入してしまうし、それ以上に爺さんが理解不能で気持ち悪いので、観てるともう強盗とかその辺関係なく「頑張れ!頑張れ!」みたいな感じになってきて面白いんですよね。3人組の1人が狭い部屋で爺さんとガチバトルするシーンとか、逃げ切れそうになるシーンとか(何回もあるけど)めちゃめちゃ応援した。

あと老人の飼っている犬がめちゃくちゃ凶暴で、単純にびっくりさせられるわ普通に怖いわで聞いてねえよと思いました。私の見た宣伝とか紹介だと爺さんのことばかりで犬のことなんか一個も書いてなかったよ。犬怖いよ犬。よだれダッラダラだもん。吠え声めっちゃデカいし。

グロ度的には人間がノーマルに射殺されたりボッコボコに殴られたりするくらいで、グロすぎず程よい感じだと思います。首飛んだり内蔵出たりグチャグチャになったりはしないので、よっぽど苦手な人でなければたぶん大丈夫。むしろ一番不快なシーンは全然グロくないです。オチはたぶん気に入らない人もいるだろうな、という感じ。スッキリはしない系ですが個人的にはわりと好きですね。むしろスッキリしないのが良い。予告や紹介を見て面白そうだなと思った方にはとてもオススメな映画です。

 

最後にはなりますが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。更新がんばりたいです。

今年の観劇まとめ

今年はクリスマスの朝にエグゼイドの推しがぶっ殺されました。おかげで新年からはちょっとモチベが下がりそうなのに、殺し合い展開はむしろ大歓迎なので複雑です。作中でもガンガンクリスマスだったので、もう来年からはクリスマス=きりやくんの命日ですね。クリスマスプレゼントにレーザー関係のおもちゃ買ってもらった子供のことも考えろよバンダイ…とも思ったんですが、おもちゃ自体は今後も別のライダーたちが使うから関係ないね。よく考えてあるもんだよね。

まとめてみるとそれなりに行ったかなという感じですかね(個人の感想です)。あとそれなりに感想書いてないですね。リンクがあるものはクリックで感想記事にジャンプします。来年のことはあまり決めていないのですが、とりあえず柿喰う客の虚仮威とDステの柔道少年はチケット取ってあるのと、あとドラえもんグランギニョルレミゼは観に行こうと思います。グランギニョル楽しみすぎてやばいね!

いくつか感想を書かなかったことについては時間がなくて流れてしまったりしたのがほぼほぼの原因なんですが、「春よ行くな、」はわりとまとめきれないと思ったからっていうのもなんですよね。感想なんて書こうなんて書いたらいいんだろうと思っているうちにだんだん時間は経ち記憶もなんとなく薄れ。悪い芝居が気になっていたので軽い気持ちで行ってみたんですが、もうマジでクッソしんどかったです(語彙力)。帰り道鬱々としちゃって参ったよね。「なんでこうなっちゃうんだろう…」みたいなね。数日経ったら逆になんでそんなネガティブなんだよ!!!もっと元気だせよ!!!!!生きてりゃいいこともあるって!!!!!!!!ってなってました。

明けたらPS4を買ってしばらくゲームに勤しむ予定なのですが、観劇の方面もそれなりに新規開拓してみたり好きな人やものを観たりとかできたらいいんじゃないかなーと思います。真宙くんの出るものがたくさん予定されているので映画も観る予定です。あと遊戯王の新シリーズが楽しみ半分ビビリ半分なのと、姫宮桃李くんのお誕生日ガチャをぶん回します。本年は拙ブログにアクセスしていただき、読者登録などもしていただき、誠にありがとうございました。それではよいお年を!

「ミュージカル『黒執事』~NOAH'S ARK CIRCUS~」を観ました

f:id:hinoyui:20161210193416j:image

黒執事、昔はわりとハマっていました。懐かしい。今回は一緒に原作を読んでいた友達と行ってきました。寄宿学校編の途中くらいまでは(主にPandoraHearts目当てに)Gファンタジーを買っており、わりとハマっていた時期もあったのですが、本誌を買っても読む作品が少なくなってきたのでお別れしてそのままでした。アニメは1期とサーカス編は観てましたね。ちなみにソーマ推しでした。立花慎之介はソーマで覚えた派。今ちょっと見たんですけどOPが懐かしすぎてできればこのまま包まれて終わりたい感じになりました。

で、それくらいの関わりだったので舞台版はよく知らなかったのですが、今回は好きだったサーカス編が舞台化、好きな役者さんもそれなりに多く、特にジョーカーが三浦涼介くんということで即決。元々りょんくんのことは好きだったんですけど、ただそれだけではなくて、絶対ぴったりだと思ったんですよね。だから素晴らしいものが見られるに違いないと確信してはいたんですが、本当に予想以上に最高でした…DVD買う…。

原作の魅力のひとつは豪華で凝った衣装だと思うんですが、再現度がめちゃくちゃ高くて感動ですね。ビジュアル撮影用のものなんて凄まじいんですけど(ドールのスカートとかエグい)、舞台用のものも比べてしまえば簡略化されているのはわかりますが気にならないとかいうレベルですらありませんでした。ヤバい。特にシエルのコート姿なんてシルエットが原作でしかなかったし、全体的にきらびやかで見ていて楽しかったです。

演出もプロジェクションマッピングがこう…なんかディズニーランドみたい(バカ)。セバスチャンがパッと腕を振ったら汚れた手すりが綺麗に!なシーンとかこいつはミッキーマウスなのか…!?と思った。真面目な話ではケルヴィンの回想、ラストのリボン、サーカス団が子供を攫うシーンなんかが好きです。サーカス団の登場シーンとかも本当のサーカスみたいで楽しかったなあ。音楽はなんていうのかワン・デイ・モアみたいなやつとか格好良かったしジョーカー全般好きなんですけどほんとに曲名なんていうんですかね…。

ストーリーはそうそうこういう後味悪い感じだったよね~と。シエルがジョーカーに言ったように正義なんてものは曖昧で、この世は力の強い者の支配下でしかないって話なんですよね。弱い方は踏みにじられるだけ。だからジョーカーたちは搾取され続けたし、どんなに足掻いたところで圧倒的強者であるシエルたちに彼らはなすすべもない。そしてそれを突きつけ、一切の救いも与えない。当のシエルも汚い奪う側の人間でしかなく、かつては奪われる側でもありましたが、だからこそ自覚させられてしまう。社会とは、現実とはこんなにも無情で残酷なんだという悲しさ、虚しさが残りました。

2時間40分の尺に原作3巻分の魅力を詰め込んだ素晴らしい舞台だったと思います。あと久しぶりに原作が読みたくなりました。下手したら買うしDVDは絶対買う…チクショウ踊らされてやがる。

追記からダラダラした感じの萌え語りとかです。

続きを読む

Patch Stage Vol.9 舞台「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」天晴版

f:id:hinoyui:20161026113153j:image

今回も謹んで行ってまいりましたパチステ。今回の「天晴版」は前回公演の再演…と見せかけて新曲・新キャラ(新キャスト)・新場面の追加などが行われたブラッシュアップ版と言うべきもの。歌も役者の歌唱力アップ、コーラスの増強などで聴き応えのあるものになっていました。あとは開演前に役者が客席を練り歩いたり、客席通路に花道が作られていたのもポイントでしょうか。前方の花道エリアは天晴シートとなっており、役者さんたちが超近くて面白かったです。通路側座ったら1回ガチで汗飛んできて笑った。あと特典が嬉しいやつでした。タオルもあったんですけど、専用ハガキ出したら選んだメンバーから直筆のお手紙もらえるんですって。誰にするか非常に迷っております。

また、前回好評だったという撮影可の千秋楽カテコを今回は「ISO LIVE」として本編上演後に開催。サイリも販売されてました。なお公演終盤は役者やり過ぎのため元々なかった本編・LIVE間の10分間の休憩が追加されましたとのこと。私が行けたのはラスト2公演だけだったんですが納得の全力ぶりでした。再演で前回の衣装を流用したためか、ライブのためだけにキンキラキンの衣装を用意してくるという徹底ぶり。セトリは固定でしたが、ライブ版アレンジがけっこうしっかりしてて満足度も高かったです。

初演の感想がこちらなんですけど、今読むと私けっこうディスってる…?と思うくらいみんな上達していて驚くほど。特に母上役の中山くんなんて元々かなり上手かったのに、これは今後も修行してミュージカル俳優のカテゴリー目指すぐらいはあるよ!全然ある!!もっとよしくんのお歌聞きたい!!!あとたかしのパート増やせって言ったろ!!!!(言ってない)

あと今回ヤバかったのが山浦徹さん演じる犬ですね。ビジュアルからして露骨にアレなんですけど、なぜかパンフレットに後から犬の部分のみシールを貼って完成させるスタイルだわ、ガチで日本語しゃべらないわ(心の声は録音)、振る舞いはやりたい放題だわでほんと笑った。花道から登場するときに後列にちょっと吠えるのはずるかった…。やたら磯兵衛の首筋に噛み付くのはクラウスネタでいいんですよね!? でもノーム人間だから噛まれても…いやどうなんだろう、人間がTRUMPに噛まれたらもしかして死ぬんじゃなくて不老不死のヴァンプになったりするんでしょうか? もしそうだったら少なくともソフィとあんな別れにはならなかったわけで、でもそれはそれでどうなんだっていうかウルから逃れてもクラウスにお片づけされそう…つらい(繭期並感)45歳にしてきぐるみ(山浦さん曰く狂戦士の鎧)着用で20代前半の若者たちと同じダンス、お疲れさまでした。

 

以下呪詛。特に読む必要はございませんが露骨な金儲けアレルギーなので察してほしいですすみません。

今回物申しておきたいのが誰だか知りませんが偉い人のやり口ですね。まあ1億歩譲ってスタンプカード制はいいわ。いいとするわ。よくないけどな。でもそういうの早く言えよ。10月20日からの公演なのに10月7日に発表って遅くないですか? 普通こんなもんなんでしょうか。搾り取りたいなら搾り取りたいでもっと早く言ってよ…。少なくとも私は調整できなかったよ。2公演行くんだから正直あと1つ増やしたわ増やせるもんならな! スタンプカード自体正直ムカつくっていうかガッカリだけどどうせやるなら気持ちよく貢がせてくれよ!!

 ハァー言いたいこと言ったわ! 追記ネタバレ的な何かです!! 

続きを読む